2008レポート
テンカラ釣り講座
 
日本伝統のフライ技法・テンカラ釣り。参加者21名の人気講座にはテンカラ界4巨頭のうち3名を講師に迎え、NPO法人馬瀬川プロデュース運営のアカデミー講座がスタートしました。  
講師陣
実技担当 日本テンカラ界の3/4巨頭
天野勝利
(あまのかつとし)

本流テンカラ師。下呂市が誇る、鮎でも渓流でも著名な釣り師そして自然児。 下呂萩原町在住にて 釣り宿「あまの」経営
石垣尚男
(いしがきひさお)

愛知工業大学教授、
入試部長そして医学博士。 レベルラインの達人として、この技法の宣教に命を燃やす
倉上亘
(くらかみわたる)

老眼ビーズヘッド釣法を唱える異色のジャーナリスト。横浜在住

徳原哲也研究員


岐阜県
河川環境研究所


岸大助研究員

岐阜県河川 環境研究所。 北大でオショロマ(北海道の淡水魚)の 生態を研究した 俊英

今年で6年目になるアカデミー教室。清流馬瀬川流域を舞台に、単なる釣り教室にとどまらず 自然生態系や地域文化を考えるナチュラリスト養成を目指します 。昨年度より、馬瀬川を軸に地域振興に取り組む団体「NPO法人馬瀬川プロデュース」が下呂市より委託事業として運営しています。

国内外の河川をかけめぐる下呂市の宝、本流テンカラ師・天野勝利(下呂市萩原町在住)とレベルライン の達人・石垣尚男(愛知工業大学マーケティング情報学科教授)、さらに老眼ビーズヘッド釣法という、管理釣り場で強力な力を発揮する手法を開発した3名の国内トップ講師をお願いしました。今回の参加者は21名。約半数はリピーター、約半数が関西を中心に初心者が集まるという状況で、運営側としてはうれしいながらも不安でした。

初日午前は、昨年鮎の味覚日本一になったことにおごることなく、河川浄化に継続して取り組む漁協副組合長からの挨拶に引き続き、岐阜県河川環境研究所よりの学術的な解説です。@渓流魚の種類と特徴、Aイワナは河川ごとに遺伝子が異なるくらい分化していたが既存種を無視した放流のため現状は交じり合っている、B別の河川に存在していたアマゴとヤマメについても過去に放流の間違いがあった、C異種共存を図るため、イワナやアマゴは居つく区域、採餌行動、産卵時期や場所を避けている、D外来種を導入することは要注意。ニジマスを入れた河川で陸生昆虫を取れなくなったオショロコマが水生昆虫を食べ、そのため川の藻類が減り水生昆虫を食べるアシナガグモが減ったという事例も報告されました。その他、地元関係者として興味深かったのが成魚放流について。下呂市周辺の日釣り券1,000円ではより多くを釣りたがる釣り師を満足させることはできず、また放流された魚も数日後には放流場所から大部分いなくなってしまうので釣果を求めるためには直前放流しかないという話です。コストのかかる成魚放流を続けていくべきなのか、考えさせられました。

さておなじみの萩原町「あまの」特製弁当の後は水辺の館前で実釣。この日はあいにくの小雨もよう。約半数の初心者はまず仕掛けの解説から石垣講師・倉上講師にお願いして、経験者は天野プロが川で指導します。アマゴとイワナの成魚放流ですが、昨年と比べてもまずまずの釣果。続いて川に出た初心者があまり釣れずに申し訳ないことをしました。

下呂市の好意により、講義の後は17種のお湯が楽しめる南飛騨馬瀬川温泉で冷えた身体を温め、料理自慢の丸八旅館での夕食と釣り談義です。毎年のリピーターも飽きさせず初めての参加者には感動を呼ぶ吟味された地元の食材が並びます。釣り談義では恒例、各講師の毛バリについて詳細な解説がありました。

 
翌日は午前午後と漁協前での釣り。デモンストレーションでは先細りのテーパーラインに逆さ毛ばりの天野講師、太さが変わらぬレベルラインにいいかげんな1分で巻ける毛ばりで勝負の石垣講師、レベルラインにビーズの重さでラインを飛ばす倉上講師とまるっきり違うタイプの釣法を見せられ、経験者は満足ですが初心者は混乱気味。自然の渓流や管理釣り場など、状況に応じて使い分けるというのが正しそうです。この日はグループを2つに分け超リピーターの石田さん宮内さん、そして昨年のテンカラ教室OBで今回はボランティアスタッフの石原さん、サポートにより、まずまずの釣果を得ることができました。

相変わらず不慣れな運営側にも関わらず皆さんのご協力で無事に講座を終えることができました。また初日にサポートいただきました萩原町の釣具店若竹屋はじめご協力いただきた皆さんに感謝します。

 

2日間のプログラム
5月10日(土)・1日目
午前 座学 @ 渓流魚の生態と基礎知識 (講師・岐阜県河川環境研究所)
Aテンカラ釣りの基礎知識(実技講師)
水辺の館にてあまの弁当
午後 実技
水辺の館前
釣り姿勢・仕掛け・キャスティング・誘い方他
(講師・天野勝利&石垣尚男・倉上亘)
17種類の湯が楽しめる南飛騨馬瀬川温泉入浴
料理旅館・丸八旅館ホテルにて夕食
釣り談義&タイイング教室
拡大プロジェクターを使用し仕掛け作り指導
5月11日(日)・2日目
午前 実釣
馬瀬川上流漁協前
受講生自らあまご・イワナを放流した後
実釣り
(講師・天野勝利&石垣尚男・倉上亘)
フィッシング&バーベキューすずし野にてあまの弁当
午後 実釣
馬瀬川上流漁協前
実釣り
(講師・天野勝利&石垣尚男・倉上亘)